兵庫区文化センターでの講演会に32名が参加しました。
講師は神戸市立博物館学芸員の萱原朋奈氏でした。直接携われた発掘の興味深いお話を伺うことが出来ました。『松原城』は別名『蒲公英(たんぽぽ)城』ともよばれています。諸説ありますが、鼓の好きなお姫様の鼓音?岩から落ちる水の音?が由来とか・・・ロマンありますね・・・
発掘調査(2019/3~2020/1)は、もうここには無いかと思えば下から新しい遺物が発見されるなど大変さは私達の想像以上だと感じました。『松原城』は古文書等の文献資料がほとんどなく、この調査で4つの時期が確認されました。土塁が二層に分かれている箇所は、上層部が一気に盛土されている事が分かりました。信長の三田城攻め(1578)の際に急いで改修され、秀吉の軍勢が入城し補給基地の役割を果たしたと見られるという事です。調査後、宅地造成による工事で丘陵ごと消滅しました。こういうお城があったと後世に伝える事が調査に携わる人間としての使命であると言われたのが印象的でした。
貴重なお話をありがとうございました。
セミナー『松原城跡(神戸市北区)の調査結果』 萱原朋奈氏(神戸市立博物館学芸員)
2023年07月27日