記録

関西城郭研究会のあゆみ

■1962年の誕生

 関西城郭研究会は、1962(昭和37)年の1月に生まれました。

 その前年、全国の城を描いていた画家荻原一青さん(尼崎市生まれ、1908-1975)を囲んで郷土史家ら10数人が話をするなかで、会の話が持ち上がり、結成されました。
 会の顧問となった荻原さんは「百名城手ぬぐい」を残した城郭画の第一人者です。1963年に会が大丸神戸店で主催した「日本名城画展目録」に「私の人生は、城に生き、城に終わる」と書かれた一文が残ります。  荻原さんが書きとめた資料によれば、第1回の例会は会結成直後の1月開催で、テーマは「大和路の小藩陣屋(芝村藩、柳本藩)を探る」でした。参加者は54人。第2回は2月に「三田城とその城下町を歩く」、そして3月開催の第3回は「尼崎城とその跡を調べる」です。9月に開いた「大垣城と岩手陣屋を調べる」には30人ほどが映っています


■50年の節目に
 会の結成50年を記念した「50周年記念城郭講演会」は、2011(平成23)年の7月、神戸市内で開かれました。講師は、当時滋賀県立大学准教授だった中井均さんです。「佐和山城とその城下町」と題した講演を約80人が聞き入りました。                                  

■そして、今
関西地方を中心に、城郭、史跡、歴史的な街並みなどを見学する例会を月1回のペースで開いています。第2日曜日となる12月を除き、例会は原則として第4日曜日です。1月は総会、7月は専門家を招いてのセミナーを開きます。また年に1度は、遠方への泊りがけ見学も行います。                    
例会では、できるだけ地元教育委員会の学芸員や郷土史家らに現地解説をお願いし、知識を深めるようにしています。                                               
 総会やセミナーでの講演内容は機関誌「城」に掲載し、全会員へ配ります。同時に国立国会図書館や兵庫県立図書館へ納本しています。創立60年を迎える前年、「城」は210号に達し、さらに誌齢を重ねています。

会員は現在、約60人で、代表者は森喜一です。